opening/序盤

何時であるのか何処であるのかも定かではない所。

「・・・どなたです?」
ごきげんよう
「楽しんでいますか?」
「ええ、とても・・・」
「そうですか、それはよかった」
「鏡のヴァレフォールでは第七のゲームが始まりましたね」
「私は第四のゲームのさわりしか触っていませんでしたが、第五はベーロス、第六はヴェロニカとライトワードが指していましたね」
「そうですね。とても懐かしく思います」
「この第七のチェス板を使って、ひとつゲームをしませんか?」
「興味深いご提案ですね。詳しく聞かせてもらいましょうか」
「もしあなたが勝ったら・・・リュートミスティースに封印されたヴェロニカの封印解除をお手伝い致しましょう」
「負けたらどうなるのかしら?」
「掛け金は貴方のご随意に」


「つまり、第7のゲームが終了したときまで、ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーが私の勝利条件と言うことですね?」
「そのとおりです。そして逆もまた真」
「実に面白そうな試み……ヴェロニカ様がいなくなって退屈していたところ」

夢魔の寝室。

「・・・それで、あの子と勝負することになったのですか」
「ええ、あの子が心配?」
「私には彼女を心配する理由も義理も存在しません」
「ふふ、そうね。では私を応援してくれるかしら。アンゼロット?」